産業廃棄物の処理能力の確保について

BY IN 未分類 NO COMMENTS YET

この度、環境省から全国の都道府県・政令市あてに 『新型コロナウイルス感染症に対応した産業廃棄物の処理能力を確保するための対応について(通知)』 が発出された旨、全国産業資源循環連合会から情報提供がありましたので、お知らせします。

新型コロナウイルス感染症に対応した産業廃棄物の処理能力を確保するための対応について

都道府県・政令市あての通知の概要

廃棄物処理業務は国民生活・国民経済の安定確保に不可欠な業務であり、業務の継続を図っていく必要があるが、他方で、産業廃棄物処理を行う者において、従業員の感染及びこれに伴うその他の従業員の外出自粛等により、処理能力が低下することが考えられる。

このような場合においても、円滑に産業廃棄物の処理を行うための制度的な対応について、当面留意すべき事項を下記のとおりお知らせする。

1 再委託や他の処理理業者に委託し直すことについて

・産業廃棄物の処理を委託された処理業者が、その処理の全てを自ら全うすることが困難となった場合には、別の産業廃棄物処理業者にその処理を再委託し、又は排出事業者において改めて別の産業廃棄物処理業者に委託をすることが考えられる。

・法の規定にのっとり、他の処理業者に処理を再委託する場合においては、排出事業者において、書面による承諾を行う必要がある。

・このため、排出事業者においては、再委託を必要とする事態が生じた場合に備えて、承諾の際に確認する必要のある事項(再委託先の許可の有無などの法定事項のほか、信用、処理実績等)について、あらかじめ検討を行い、処理業者と認識の共有を図るよう努めるとともに、特に、適正な処理費用が処理業者に支払われることを前提に検討されたい。

・また、可能な範囲で、具体的な再委託先についてもあらかじめ検討されたい。

・処理業者においても、このような検討を行うよう、排出事業者に対して積極的に働き掛けられたい。

・処理業者が、受託した処理を全うすることが困難となり、その再委託もできない場合や、再委託が可能であっても、排出事業者において改めて他の処理業者と契約を結び直す方が適当な場合には、処理業者から排出事業者に対し、可能な限りその旨を通知すべきである。

・通知を受け、又は自らその状況を把握した排出事業者は、その負っている排出事業者責任に鑑み、当該委託に係る産業廃棄物の運搬又は処分の状況を把握するとともに、他の処理業者と改めて委託契約を結び直し、又は一時的に排出事業者において当該産業廃棄物を保管するなど、適切な措置を講ずるべきである。

2 円滑な広域処理の実現について

・新型コロナウイルス感染症の感染が更に拡大し、産業廃棄物処理業者において産業廃棄物を処理することが困難となる事態も想定されるが、そのような場合であっても、近隣の都道府県に産業廃棄物を運搬するなど円滑な広域処理を通じて、産業廃棄物を迅速かつ適正に処理することが必要である。

・一部の地方公共団体においては、事前協議制等により域外からの産業廃棄物の搬入規制を事実上行っている場合が見られるが、仮にこのような搬入規制を維持しなければならない特段の事情がある場合であっても、今般の新型コロナウイルス感染症の拡大の状況に鑑み、また廃棄物処理業が「国民生活・国民経済の安定確保に不可欠な業務」であることを踏まえ、少なくともそのような搬入規制により、感染性廃棄物ひいてはその他の産業廃棄物の処理も滞ることのないようにされたい。

・例えば、「新型コロナウイルス感染症の感染拡大により広域処理が必要となっている産業廃棄物については搬入規制の対象外とする。」、「優先的かつ速やかに事前協議を行う。」など、迅速かっ適正な産業廃棄物処理を実現するために必要なあらゆる措置を可及的速やかに実施されたい。


 

Comments are closed.